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【胃カメラ検査を詳しく解説】経鼻内視鏡と経口内視鏡の違いとは?

当院の胃カメラ検査は、原則患者様のご希望に合わせて、経鼻内視鏡検査と経口内視鏡検査のどちらかを選んでいただけます。
実際、患者様の中にはどちらを選ぶか迷われる方もいらっしゃいます。今回は安心して胃カメラ検査を受けていただけるように、経鼻内視鏡と経口内視鏡の違いを詳しく説明いたします。

表で見る経鼻内視鏡と経口内視鏡の違い

経鼻内視鏡と経口内視鏡の違いは以下の通りです。

 

経鼻内視鏡

経口内視鏡

挿入口

鼻から

口から

施術時間

5~10分

5~10分

苦痛

鼻腔が狭い人は鼻の痛み

嘔吐反射が出やすい

麻酔

局所麻酔、鎮静剤

局所麻酔、鎮静剤

検査中の会話


できる
※鎮静剤を使用した場合は会話できません

できない

 

2つの検査の違いとポイント

胃カメラ検査を受けるタイミングには個人差がありますが、一般的に推奨されているタイミングをお伝えします。

【症状が現れた場合】

以下の項目に一つでも当てはまる方は、年齢に関係なく速やかに医師に相談し、必要に応じて検査を受けることが重要です。消化器系の疾患の初期症状かもしれません。

〇吐き気や嘔吐が酷い

〇胃の痛みや不快感が治らない

〇食欲が低下している

〇体重の減少が続いている

〇吐血や下血が見られた

 

【リスク要因がある場合】

〇ピロリ菌陽性や家族歴がある方

ピロリ菌の除菌療法が成功すると、関連する様々な病気のリスクは低減しますが、完全にリスクがなくなるわけではありません。そのため、除菌後も年に一度定期的な検査を続けることが推奨されます。除菌療法が成功した患者の中でも、約10%で逆流性食道炎が報告されています。これは、ピロリ菌の除菌によって胃液の分泌が正常化し、その結果一時的に逆流性食道炎が発生する可能性があります。

〇家族に胃がんの既往歴がある方

胃がんは大腸がんに比べ、遺伝要素の影響は一般的には低いとされていますが、完全に否定することはできません。家族性大腸腺腫症を持つ人の場合、胃がんの発症リスクが通常の人よりも3.5倍高くなることがあります。ただし、ご家族が胃がんであるからと言って、自分も高い確率で発症するわけではなく、主な原因であるピロリ菌感染であることが多いため、家族内感染の影響も考える必要があります。ピロリ菌による感染は早期に検査し、必要に応じて適切な治療を行うことで、比較的簡単に除菌することが可能です。

〇喫煙や過度の飲酒をしている方

国立がん研究センターによると、たばこを吸う人は吸わない人に比べて胃がんになりやすさが2倍高いとされています。また、お酒を飲むことで噴門部の胃がんになるリスクは2倍から3倍増加するという研究結果もあります。これらの生活習慣の改善と定期的な検査を行うことが胃がん予防につながります。

〇40歳以降の定期検査

初回の検査で異常がなければ、2〜3年ごとに再検査を行うことが一般的です。

胃カメラ検査は、消化器疾患の早期発見と治療に欠かせない検査です。40歳を過ぎたら定期的に検査を受けることが推奨されますが、リスク要因がある場合や症状が現れた場合は、年齢に関係なく検査を受けることが重要です。定期的な検査と適切なケアで、健康を維持しましょう。

まとめ

当院で最も選ばれる検査方法は鎮静剤を使用しての経口内視鏡です。理由としては検査前の局所麻酔が経鼻よりも簡便なこと、鎮静剤を使用することで経口内視鏡検査の苦痛である嘔吐反射が軽減可能であること(反射があったとしても検査後にはその記憶があまりない)が挙げられます。どちらの検査も患者様の苦痛をできるだけ軽減するように配慮して進めてまいります。各検査のメリット・デメリットをしっかりとご理解いただいた上で選んでいただきますので、ご不明点やご質問がございましたらどうぞお気軽にお尋ねください。