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【大腸カメラ検査を詳しく解説】~検査前日食事編~

「大腸カメラ検査前日は、どのような食事をとればよいですか?」
「前日の何時までは食べていいですか?」

大腸カメラ検査を受ける患者さまのよくあるトピックの一つに食事関連があります。今回のブログでは、大腸カメラ検査を受けるときに気をつけること~検査前日食事編~をお送りします。

前日の何時まで食事していいの?

夕食は前日の21時までにお済ませください。21時以降は水、お茶、ジュースなど透明な飲料はお飲みいただけます。この食事制限は大腸カメラ検査のハードルが上がる要因ですが、精度の高い大腸カメラ検査を行うために最も重要なことは、検査前日の食事と何を食べるかなのです。腸の中に消化されていない食べ物が残っていると、観察がうまくできずに小さな病変を発見できない可能性があります。

検査前日のお食事

検査前日は、腸の中を綺麗にするために、朝・昼・特に夕食は消化の良いものをお食べください。食事の量は、食べ放題などは避けてほしいところですが、普段と変わらない量は食べていただいて問題ありません。
便秘がちな方や、前回の検査で野菜や種が残っていた方は、検査の3日前から、食べてはいけないものをお控えください。

消化のいい食事
消化に良い食事とは、胃や腸に負担をかけず、スムーズに消化される食べ物のことをいいます。以下に具体例をあげますので、正確な検査のためにご確認ください。
▪ご飯
・白米、おかゆ(薬味・具材などは入れない)

・素うどん、そうめん(薬味・具材などは入れない)

・食パン、蒸しパン(バター、ジャム等はつけない)

・タイ、タラ、カレイなど

・ちくわ、かまぼこ、魚肉ソーセージなど

・ささみ、むね

・豚肉・牛肉(ひれ、もも)

・人参、ジャガイモ、カボチャ

・バナナ、りんご(皮なし)

・味噌汁(具なしもしくは豆腐のみ)

・卵焼き、ゆで卵(具なし)

・卵豆腐、高野豆腐、豆乳、お麩(ふ)

など

▪おやつ
・ゼリー(果実など具なし)

・ヨーグルト(果実など具なし)

・プリン

・クラッカー

・飴

・ウエハース

・カステラ

・チョコレート

など

※調理方法に工夫を加えることで、食材をより消化しやすくできます。例えば、食材を柔らかくなるまで煮る、蒸す、茹でる、または細かく切り刻むことをおすすめします。

消化の悪い食事
脂質や食物繊維が多いものはお控えください。ダイエットや健康食品として注目されている食物繊維は、消化されないことにより便を増加させるため有効ですが、検査では消化されずに食物繊維が大腸に残ってしまう危険性があります。

▪食物繊維を多く含む食材の代表例
・野菜(特に、トマト・キウイなど薄皮や種があるもの)

・豆類(納豆も含む)

・きのこ類

・海藻

・ごまなど種やナッツ類

・こんにゃく

・玄米、胚芽パン

・のり

・そば粉のお料理

・ダイエット食品

など

▪脂質の多いもの
・脂肪が多い部位のお肉

・ソーセージやベーコンなどの加工肉

・脂質の多いパン(あんぱん、クロワッサン、バーガー、ピザ)

・中華麺、パスタ

・青魚(アジ、イワシ、サバ、サンマ)

・スナック菓子

補足:飲み物に関して
▪検査前日飲んで良いもの
・水

・お茶

・コーヒー、紅茶 ※砂糖は可、ミルク・レモンは不可

・ジュース

・アルコール

※アルコールは少量なら飲んでも問題ありませんが、当院では検査の安全性のためにお控えいただくことを推奨しております(例:ビール350ml程度、ハイボール・ワインなどグラス2杯程度)

▪飲んではいけないもの
・果実入りジュース、野菜ジュース、スムージー

・青汁

・乳製品飲料(牛乳、ヨーグルト)

※乳製品は腸粘膜に残る可能性があるため控えましょう。

食事が原因で検査が上手くいかなかった例
大腸カメラ検査の際によく見られる未消化の食べ物のカスは次のようなものです。以下のものは、検査機器の先につまってしまうため、検査時間が長引いてしまったり検査自体を中断する可能性があります。

・小さな種やゴマ粒のようなもの

・食物線維類(シイタケ・ピーマン・コーンなど)

・こんにゃくやワカメなどの海藻類

おわりに

大腸カメラ検査前日の食事制限は少し大変かもしれませんが、正確な検査を受けるためにはとても重要です。消化の良い食事を心掛け、腸内を綺麗に保つことで、検査の精度が向上し、小さな病変の発見にもつながります。ぜひ、参考にしていただき、検査に備えてください!